ボジョレー・ヌーボーと日本人

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カリフォルニアワインを
多摩川河川敷で

Napaバリーは、カリフォルニアの有名なワインの産地。安ワインとおつまみを持って多摩川河川敷でディナーをとった時の写真です。

ワインを飲むと、いつも思う事があります。それは、日本市場の「ボジョレー・ヌーボー」祭り。(※ボジョレー解禁: 毎年11月第3木曜)

熟成させて初めて味わい深くなるワインですが、ボジョレーは「ガメイ」という普段聞くことがないぶどうで作られ、寝かせなければ飲めないほどのワインです。
(※ヌーボーとはフランス語で「新しい」という意味)

しかし日本へのボジョレーの輸出は生産の50%とも言われるほど。さらに、「ボジョレーは飲む。普段ワインは飲まない」という日本人もとても多い。

さて、ではなぜ日本人は、料理人でもソムリエでもないのに、美味しくないボジョレーを嬉々として買うのでしょうか。

・・・それは全て、操作された消費活動だからです。

ジョルジュ・デュブッフという人が、「寝かせなければ飲めないほどの低品質なできたばかりのワインを、今年中に売りつくすにはどうしたら良いか」を考えたマーケティング戦略、それがボジョレーです。そしてその戦略に気づかずまんまとひっかかってしまっているのがボジョレーの日本市場なのですね~。

流行やブームには必ず仕掛け人がいます。

そのもの自体の絶対的な価値はなくてもいいのです。なぜなら付加価値は仕掛け人が意図的に作れるから。

マーケティング戦略は言わば「価値のないものに如何に価値を作り出し、人を操れるか」です。

こうしたPR戦略に民衆がまんまとひっかかってしまうと、国家にとってやる意味のない戦争まで引き起こすことができてしまうのです。(コソボの戦争が良い例です)

マーケティング関連のお仕事をしていると、国民が「右向け右!」しているときに、左向いてしまう副作用が時々現れます。(^_^;) でも、認知心理学や脳科学はとても面白いですネ。

「本当に美味しいものを美味しいと感じることのできる人」が私の周りにいてくださることに感謝しながら、河原でチーズを食べた一日でございました。

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驚愕と哀愁の真鯛のポワレ

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香ばしくバターでソテーしたキノコの
生クリームソース仕立て

お久しぶりにお料理をすると、いろいろな事がおきます。今日は、そんなワンシーンを。

以前私はフランス料理店でお魚の○枚おろしだの色々やっていました。
お肉とは全く違った火の通り方、味わいを表現できる上品なお魚はとても美味しいと思います。

しかし私はお魚が苦手。
生魚は食べませんし、とにかくお魚の匂いが苦手です。

この嗜好は、たんに自宅のキッチンがお魚の匂いになるのが苦手なだけで、お魚を食べること自体は好きなのです。

そんな私が今日スーパーに行ったら、お刺身用真鯛の半身のフィレがありました。側にはアラと肝も置いてあり、身も新鮮そのもの。

皮身をパリッと香ばしく焼いた真鯛が頭によぎります。

ちょうど鮮魚担当の方がいらっしゃったので「この真鯛は皮ついてる?」と聞くと、「ついてます、ひきましょうか?」と。「いえ、皮が美味しいんです」と私。

わ~い、フィレで皮つき!yesyes!

早速お家に帰り、ガルニから準備しながらルンルンお料理。
終盤、メインと一緒に出すパンを焼きながら、いよいよお刺身用真鯛のフィレをパッケージから取り出します。

すると・・・

はうぅぅ!!!!!! ウ、ウロコついてるじゃありませんか!

Creamat、驚きでしばらく硬直。

嗚呼、ウロコ・・・。これを取る時、ウロコがバリバリと飛び散るんです。あっちこっちに。完璧に綺麗にしたと思っても、小さいキッチンでは数日後にウロコを発見することも。

他人様のお宅だったら喜んでするけれど、だめだ、これはいかん。私のキッチンでウロコ処理は許されん。

キッチンの魚臭さの被害を最小限に抑えるには、自宅キッチンでのウロコ処理は諦め、皮を自分でひくしかありません。

身より少しお塩をきつめにしたあのピンクの皮よ、今日は無理だ・・・。

カリっと焼いて角が反り返った皮身の真鯛のポワレよ、また今度・・・。

上品ながらも香ばしく力強い旨みを醸し出す真鯛の皮目よ、さようなら・・・。

そんな絶望のさなかに皮引きしていると、パンの焦げるにおいが・・・。

嗚呼! そうだよ、そうだったよ! パン焼いてたのよ!!
ガスで焼いている我が家のパン丸焦げ。涙出ますよほんと。

ということで、台無しとなった真鯛のポワレ秘話でございました。

何なのよ!! スーパーで売っている真鯛って、

・丸一匹: そのまんま、ウロコ付き
・半身フィレ: ウロコ付き
・切り身: ウロコ無し、皮あり
・お刺身: ウロコ無し、皮なし、骨抜き

なの?????
スーパーってそういうものなの??

市場のお魚を丸のまま処理する経験はあるけれど、スーパーでお魚を買う経験がほとんどない私にとっては、未知の世界なのでございました。

皮目のない真鯛のポワレ、ごちそうさまでございました。
勉強になりました。

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